停戦と眠り

しとしと雨の日が続く。まさに菜種梅雨。
つきあたりの畑に二列の菜の花。黄色がこころをぽっと明るくしてくれる。
雨がやんで、
青空がひろがると、
菜の花の黄色は、ウクライナ国旗の黄色となり、途端に悲しい色となる。

1870年の普仏戦争で、首都防衛戦に加わったマネは、「Civil War」という題名のデッサンを描いた。メトロポリタン美術館に所蔵される。

戦争に色を重ねることは、マネにとって、拒絶したいこと、
許しがたいことだったのだろう。怒りと悲しみのモノクロームである。

一刻も早く、停戦になり、誰もが、枕にゆったりと安眠できる日をと祈る日々がつづく。

 
  停戦の禱りをけふも菜種梅雨  里美

  菜種梅雨モノクロームの戦争画

  月おぼろ戦争おぼろ人おぼろ

           
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「停戦」と題して、『俳壇』5月号に六句寄稿した。

「眠り」をテーマに『NHK俳句』5月号にエッセイと十五句の鑑賞文を寄稿した。

        
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